Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
チュンチュン…、チュンチュンチュン…
「ん…、もう…朝…?」
僕はまだ眠気の残る目を、手の甲でゴシゴシ擦った。
でも明るくなる筈の視界は、一向に明るくなって行くことはない。
それに、どんな時だって僕よりも早起きさんの翔くんも、まだ僕の隣で大鼾と歯軋りで一人輪唱してるし…
不思議に思いながら、翔くんを通り越して窓の方に目を向けると…
えっ…、ええっ…!?
小鳥の囀りだと思っていたチュンチュンは、潤と和のチュッチュッの音で…、いや、もしかしたら繋がった部分から聞こえるグチュグチュだったのかもしれないけど…
とにかく僕の目は点になるどころか、今にも落っこちそうなくらいに飛び出した。
だってさ…、潤はともかくとして、あの和が…だよ?
人一倍(僕には負けるけど…)恥ずかしがり屋さんな和が、寝てるとは言え、僕達の前でそんなこと…
信じられるわけないじゃん!
あっ、もしかして和も潤に無理矢理…?
だったら納得なんだけどさ…
あっ、それとも僕夢でも見てんのか?
そうだ、きっとそうだよ!
うん、これは夢なんだ。
久々にエッチしたから、その余韻ってやつかもしんないな。
そっかそっか…、だったらもう少し寝るかな♪
あ、どうせなら今度は、“潤と和”じゃなくて“翔くん”の夢がいいな。
やっぱさ、大好きな人には夢の中でも会いたいじゃん?
よし、もう一眠りしよう!
僕は瞼をキュッと閉じて、翔くんの分厚い胸にピトッと顔を埋めた。
ああ、幸せ♪