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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第9章 僕達の危険(?)な夜


「も、もう、信用ないなぁ…。僕が翔くん以外の人に触らせると思う?」

うん、触られてはいない。

息子君同士が”こんばんは”しただけだから。

そりゃちょっとだけご機嫌さんになっちゃったけどさ…

「信じて?」

僕は起き上がって浴衣の裾を掻き合わせると、翔くんの首に腕を絡めた。

「わ、分かった。そこまで言うなら信じるよ」

良かったぁ…

それでこそ僕の翔くんだ…ってか、僕もう眠たいよ…

「しっかし、驚くほどボロイ旅館だな?」

そうなんだよ、期待外れなんてもんじゃないんだから。

「あ、俺さ、ネットで調べて見たんだけどさ…」

和がポッケからスマホを取り出して、何やら始める。

「あ、あったあった。ちょっとこれ見てよ」

和が差し出してきたスマホを、翔くんと二人で覗き込む。

「なになに…、絶対出る! 噂の心霊スポット…?」

うそ…、マジで…?

「なんかさ、出る…って噂らしいんだよね…。ま、あくまで”噂”なんだけどさ」

「ただの噂…なんだよね? 本当に”出る”ってわけじゃないんでしょ? …って、翔くん、大丈夫?」

翔くんの目の前で手をヒラヒラさせてみるけど、反応一切なし。

あーあ、翔くんたらすっかり固まっちゃったよ…

「あ、それにね、この部屋は潤がちゃんとお清めもしてるから、大丈夫…だよ?」

気休めスプレーを部屋のアチコチにシュッシュしてたもん。

きっと大丈夫だよ。
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