Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
びっくりするくらい器用に座ったまま寝ている潤をお布団まで引きずる。
細いんだけど、僕よりも背が高いせいか、ひっじょーに重い!
「もお! 勝手に酔っぱらって勝手に寝ちゃうなんて、これじゃ翔くんと変わんないじゃんか…」
きっと和も苦労してんだろうな…
同情するよ。
「よし、あと一息…、って、うわっ!」
お布団まであと数センチ、ってところで浴衣の裾を踏んづけたらしく、僕はそのままお布団の上にひっくり返り…
「いったぁーい…」
尻もちを着いた上に潤の巨体(←言い過ぎ)が落ちてきて…
「ふぎゃっ…」
僕は見事に潤の下敷きになってしまった。
しかもこの密着度ったら…ちょっとやばくない?
「ちょ、ちょっと潤…、重いって…」
僕はなんとか自由になる両腕を突っ張って潤をどかそうとするけど、熟睡してるせいか重くてピクリとも動かない。
うぅ…、困った…
浴衣の裾も肌蹴ちゃって、お互いの息子君たちが”こんにちは”…じゃなくて”こんばんは”してるし…
耳に潤の鼻息がかかって擽ったいし…
なのに、
「んん…、かず…」
なんて耳元で甘い声で囁かれちゃったら、たとえ僕の名前じゃなくたってドキッとしちゃう。
ああ~ん、僕どうしたらいいの?
こんなの翔くんが見たら、それこそ”激おこぷんぷん丸”になっちゃうよ…