Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
なんて思ったのがそもそもの間違い…
気が付けば冷蔵庫の中は空っぽになってて、こっそり持ち込んだビールも、ぜーんぶ飲み干しちゃってて…
「ったく信じらんねぇよな? こっちは随分前から旅行の計画立てたのに、直前で仕事って…、冗談じゃねぇよ…」
「しょーくんだってだよ! ホントさ、僕よりも仕事取るってさ、もうマジでムカついちゃったもん!」
お互いの相方の愚痴大会が始まり…
挙句、
「俺さぁ、ずーっと智のこと好きだったんだぜ?」
「うっそ、まーじでぇ?」
「なのにさ、お前と来たら“しょーくんしょーくん”でさ…。知ってるか? 俺の初恋も最初の失恋も、全部お前だ」
うわぁ、マジかぁ…
つか、潤…大分酔っ払ってる?
「おい、智! こうなったら最初っからやり直すしかねぇ!」
はあ?
ちょっと意味分かんないんですけど?
「お前、翔さんと別れて俺と付き合え」
え、ええっ…!?
どこをどうしたらそんな話になるの?
「な? 俺にしとけ?」
いやいや、それ無理だし…
「俺なら翔さんより智のこと大事にするぜ?」
分かるよ?
潤は実際優しいし、ちょっと怖がりさんだけど、男らしいとこもあるし…、凄くかっこいいと思う。
でも…でもね…
「ごめん…僕やっぱり翔くんがいい…」
翔くんのことが好きで好きで堪らないの…
だから、
「潤の気持ちには応えられ…?」
「ぐぉ…んごぉ…」
って…寝てんのかーい!
真剣に考えて損しちゃったよ…