• テキストサイズ

Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第1章 僕達のちょっとした悩み


怖いよ…
助けて、翔くん…

ギュッと瞼を閉じて、心の中で何度も叫ぶけど、それは声にはならなくて…

大男の手がベルトにかかった瞬間、全ての時間が止まったような気がした。

「や、やだっ…! やだやだやだっ!」

僕はなけなしの力を振り絞って、僕の手首を掴んだ手を振りほどいた。

こんな所で、しかもこんな変態野郎にヤラれてたまっかよ…。

だったらいっそのこと殺してくれ!

僕は這うようにしてその場を逃れようとした。

でも…

そんな簡単に逃げられるわけないよね…

大男に足首を掴まれ、僕はあえなく大男の下敷きに…

「いい子だ…。大人しくしてろよ、すぐ済ませてやるから…」

いやだ、いやだ、いやだ!
お前なんかに褒められたって、全然嬉しくなんかない!

僕は渾身の力を振り絞って足をバタつかせ、両手を振り回した。

でもそんな僕の抵抗の介なく…

僕のベルトは、大男の手によっていとも簡単に引き抜かれ、ズボンのチャックが下ろされた。

前を開かれ、下着の上から大男の手が僕の中心に触れた。

ごめん、翔君…
こんなことになるなら、僕…

恐怖と、諦めにも似た感情と、翔君への想いとがごちゃ混ぜになって、涙が自然と零れた。

その時だった。

遠くの方で、僕の名前を呼ぶ翔君の声が聞こえた

…ような気がした。
/ 628ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp