Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
二人で大きくなったお腹を摩りながら、暗い廊下を抜けてお部屋に戻ると、お部屋にはもうお布団が敷かれてあって…
「なあ、これってさ、あの婆さんが一人で敷いたんか?」
「まっさかぁ、だってあのお婆ちゃんの腰、こんなだったよ?」
首を捻る潤の前で、僕は腰をほぼ直角になるまで曲げて見せた。
「だよな…、どう考えてもあの婆さん一人じゃ無理だよな…」
「うん、それに僕達が見てないだけで、他にも従業員の人いるかもしんないし」
ってか僕、
「眠たくなっちゃったよ…」
お腹がいっぱいになったら眠たくなるのはいつものこと。
僕はお布団の上に、両手両足を広げてゴローンと転がった。
ふふ、翔くんがいたら”食ってすぐ寝たらブタになる!”って怒るんだろうな…
そういえば…
翔くん今頃何してんだろう…
流石にお仕事は終わってるから、お家に帰ってコンビニ弁当でも食べてんのかな、ビール飲みながら…
って、どうして翔くんのことばっか考えちゃうんだろ…
僕裏切られたのに…
「もう! こうなったら僕も飲んじゃうんだから!」
僕はポンと飛び起きると、冷蔵庫から缶ビールを一本取り出した。
「あっ、自分だけって、ずりぃぞお前」
「潤も飲む?」
「当たり前だ。監視なしで飲めるチャンス、無駄にする手はないだろ?」
「よし、今夜は思いっきり飲もう!」
せっかく口煩い二人がいないんだ、嵌め外しちゃおうぜっ!