Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第9章 僕達の危険(?)な夜
潤に手伝って貰って漸く帯を解いた僕は、やっぱり潤に手伝って貰って浴衣を着直し、お部屋までの暗い廊下を、潤の後をトボトボと着いて歩く。
はあ…、僕翔くんがいないと全然駄目な奴なんだな…
うぅっ…、超自己嫌悪…
「あ、なあ、もうそろそろ飯の時間じゃね? 部屋戻るのも面倒だし、このまま食堂寄ってくか…」
「うん、そうしよ! 僕もうお腹ペコペコ」
さっきまであんなにドヨーンとした気分だったのに、”ご飯”って聞いたら急に元気になっちゃってさ…
ああ、僕ってばなんて単純なんだろう。
「まあでもさ、これじゃあんま飯も期待できそうもないけどな?」
確かに、ね…
こんな今にも崩れそうな旅館だもん、期待は出来ないよね。
なんて思ってたのに…
「うんまぁ~い! うわぁ、何コレ、めっちゃ美味しいじゃん!」
「ああ、予想外にうめぇ…」
出された料理どれもが、素朴なんだけど超美味しくて、僕達は結局予約した四人分の料理全部を、二人で平らげてしまった。
普段の僕は、翔くんに心配されるくらい小食なのに…
「いやぁー、食った食った…」
潤が見るからにポッコリしたお腹をポンポン叩く。
だから僕も、
「食った食った」
潤の真似をして、はち切れそうなお腹を摩った。
「真似すんじゃねぇ…」
あは、怒られちゃった(笑)