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Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】

第8章 俺達の落ち着ける場所


「一応、明日…から一週間の予定で北海道まで…」

国内とはいえ、やっぱ遠いよな…

飛んで帰ってくるわけにもいかないし…

「ふーん、それであんなに沢山?」

「ま、まあ…」

アレ?
もしかして…、智怒ってる?

物で釣る作戦は失敗だったか…

俺はガックリと肩を落とすと、残っていたビールを一息に飲み干した。

すると智が徐に立ち上がって、両手を腰に当てると、

「もぉ、何やってんの? 明日なんでしょ? 準備しないと…」

へ…?

「あ、北海道って寒いよね? ほら、翔くんのパパから貰った駱駝のシャツと股引も持って行った方がいいかな? あと、厚めのコートも必要だよね? 靴は? 長靴とかあったら便利なのかなぁ?」

い、いや…、智くん?

予想外の展開に、俺、ちょっと付いて行けないんですけど?

「そうだ、お風呂も早めに入っちゃってね? 早く寝ないと、お寝坊さんして飛行機に乗り遅れたら大変だから」

「あ、え…、う、うん…」

飯もそこそこに、智はアッチへコッチへ忙しく動き回る。

そして大きなトランクを納戸から持ち出すと、リビングの床に開いて置いた。

「ご飯、早く食べちゃって? じゃないと、準備間に合わないよ?」

「は、はい…」

俺は解したメバルの身と、キンピラゴボウをご飯の上に乗せると、そこに味噌汁をぶっかけて、一気に腹の中へと流し込んだ。

ホントはゆっくり味わいたかったけど…
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