Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第8章 俺達の落ち着ける場所
俺が用意した着替えやらなんやらを、智がトランクの中に詰め込んで行く。
二人で協力すれば、一週間分の支度なんてあっという間だった。
「後は足りない物あれば向こうで買うから…」
今は便利な世の中だからさ…
「うん、そうだね。じゃあ、とりあえずは準備完了かな♪」
「お、おう…、助かったよ…」
パンパンに詰まったトランクの蓋を、体重をかけるようにして智が閉じる。
「ふぅ〜、これで大丈夫♪ あ、翔くんお風呂入っちゃって? その間に僕ご飯食べちゃうから」
いつの間に用意したのか、俺の下着とパジャマをワンセットにした物をソファーの上に置く。
出来た嫁…
なんだけど、何かが違う。
「なあ、俺が一週間いなくて寂しくない?」
ずーっと平気な顔してるけど、俺にはすげぇ無理して笑ってるようにしか見えない。
「どうして? 僕寂しくなんかないよ? だって一週間経ったら帰って来るんでしょ?」
それはそうなんだけど…
でもやっぱり何かが違う。
だっていつもの智なら、
“翔くんがいないのなんて僕耐えられない。僕も一緒に行く!”
なんて言って、俺のこと困らせるのに…
すげぇ違和感しか感じないんだけど…なんで?
我慢…してんのか?