Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第7章 僕達の甘~い夜
紙袋を手に一人寝室へと入った僕は、改めて袋の中身を確認して、それはそれはもう盛大な溜息を一つ落とした。
だってこんなのある?
ヒラヒラエプロンが付いた、アリス風のメイド服なんて…
しかも色はブルーだし…
コレは明らかに“翔くんに”じゃなくて、“僕に”だよね?
サイズだって僕仕様だし…
「もぉ…、潤と和のバカァ!」
僕は諦めて袋の中身を取り出すと、それをベッドの上に広げ、着ている服を全部脱いでから、順番に身に着けて行った。
もぉ、女の子の服って、どうしてこんなにややこしい作りになってるの?
ファスナー届かないじゃん!
それにガーターベルトって何?
どうやって使うの?
謎だらけだよ…
それでも何とか全てを身に着け、最後に大きなリボンのカチューシャを頭に乗っければ…
じゃ〜ん、「Satosi in Wonderland」の完成♪
なんてなるわけないじゃん…
足元はスースーするしさ…
もうこうなったらとことん極めてやる!
僕は余興用に用意したメイク道具を鏡の前に広げると、まるで絵を描くみたいに、自分の顔にメイクを施していった。
「うん、完璧♪」
翔くん、きっとビックリするよね?
「おーい、まだかぁ?」
「はぁい、ただいま♪」
ふふ、僕ってば心にもメイクしちゃったみたい。
「お待たせしましたぁ、ご主人様♥」