Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第7章 僕達の甘~い夜
「ふっふふ〜ん♪」
鼻歌を歌いながらキッチンに立つ。
今夜の献立は僕の得意料理のカレー。
お誕生日にカレーってのも変だけど、翔くんいつも僕のカレー、美味しい美味しいって言ってくれるから。
せっかくのお誕生日だもん、翔くんが一番“美味しい”って言ってくれる料理でお祝いしたいじゃん?
だから僕、腕に寄りを掛けて作っちゃう♪
あ、サラダも作らなきゃ!
サラダは、そうだな…やっぱりシーザーサラダかな♪
ふふ、翔くん喜んでくれるといいな…
「ただいま。すげーいい匂い。今日カレー?」
帰って来るなり翔くんがスーツ姿のままキッチンに入って来る。
「うん。もう食べれるから、先に着替えて来て?」
白いYシャツにカレーの染みなんて付いたら、取れなくなっちゃうもん。
「ん、分かった。あ、その前に…」
お玉片手にお鍋をグルグルする僕の顎を掴んで、翔くんが僕を無理矢理振り向かせて、ただ今のチューをしてくる。
「ん…、ぷはっ…」
いつものことだけど、“チュッ”だけじゃ済まない翔くんのチューに、僕の腰が抜けそうになる。
「も、もぉ…、早く着替えてきて! 僕、お腹ペコペコなんだから…」
今日は朝から、お昼ご飯も食べずに頑張ったんだから。
「ハイハイ」
翔くんが鞄を肩に担いで寝室へと入っていくのを見送ってから、僕はお皿にカレーを盛り付けた。
勿論翔くんの分は大盛り。
でもケーキもあるから、いつもよりほんのちょっとだけ少な目でね。