Wonderful Life〜素晴らしき日常〜【気象系BL】
第7章 僕達の甘~い夜
愛情をたっぷりと籠めたホイップで真っ白になったスポンジの上に、搾り器を使ってホイップを絞っていく。
これが中々楽しい作業で、僕はブチュッとしてみたり、ニョキッとしてみたり…
「おっ、流石だねサトくん。上手じゃん」
自分で言うのもなんだけど、とても素人が作ったようには見えない出来栄えだ。
「じゃあ後は、フルーツ飾って完成だね」
「うん。あ、パパさんアレは?」
「心配しないで? ちゃーんと用意してあるから」
「よかったぁ。やっぱりアレが乗ってなかったら、ケーキじゃないもんね?」
「ま、まぁ…、そう…なのかな…」
パパさんがちょっと困った顔してたけど、そんなの僕は気にしな~い♪
スポンジとスポンジの間に挟んだフルーツと同じフルーツを、僕が愛情籠めてシャカシャカしたホイップで飾ったケーキの上に飾った。
「かんせ~い!」
後は、直前に”アレ”を乗せるだけだ。
「すごいじゃん、サトくん。本気でパティシエ目指してみない?」
「え、僕が? うーん、それはちょっと無理かな」
だって僕、大好きな翔くんのためだと思ったから頑張れただけで、そうじゃなかったらこんなに頑張れないもん。
翔くんの喜ぶ顔が見たかったから、だから僕…