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オレンジ

第4章 罪の代償


あんside

『もしもし………え……?

うん…分かった……じゃあ……』


そんな短い会話をし

電話を切った丸山さんは



「ごめん…かなが今家に来てるらしくて…


それで……………………」




すごく辛そうな顔をして

そんな言葉を吐き出す……




「私は大丈夫ですから………

早く帰ってきたあげてください。

実は私今すごくお腹すいてて…

早く家に帰ってご飯食べたいんです(笑)」



少しでも…


そんな辛そうな顔を

笑顔にしてあげたくて…



そう言って笑顔でお腹をさすると…



丸山さんは

私を抱きしめて



「もう…何も言わんでええから…

俺ちゃんとして

また会いに来る……

絶対に会いに来るから……

もう少しだけ…待っといてな………?」



そう耳元で囁き

かなさんのところへ走りだす……………



一人になった帰り道


ふらつく足を引きずり

やっとの思いでマンションにたどり着くと



なぜかそこには渋谷さんが

立っていて………



「お前…電話にはちゃんと出て?

結構な時間待ってたよ(笑)?」




そんな渋谷さんの笑顔が

なんだかひどく優しくて


私は溢れてきた涙を隠すように


渋谷さんの胸に顔を埋めた…………
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