第3章 捨てられない感情
丸山side
あんに指輪を渡した次の日
仕事に行く前に
"今日すばるくんに会うよね?
ダブルデートいつがいいか
ちゃんと聞いてきてよね?"
そうかなに念を押され…
どんよりした気分のまま仕事場に向かう…
一番乗りした楽屋の中
ぼんやりと椅子に座っていると
扉がガチャンと音を立て開き
すばるくんが入ってくる……
俺の2つとなりの椅子に腰かけ
スマホをいじくるすばるくんに
仕方なく覚悟を決め
ゆっくりと席をたち近付いていくと…
「何やねんお前?
黙って近付いてくるなよ
なんかこわいやんか(笑)」
そう言って後ろを振り返ったすばるくんに
「突然なんやけど…
すばるくんは今彼女いますか?」
なんて真顔で聞くと
「何もう…顔まで怖いし……(笑)
それに今俺に彼女おらんことぐらい
お前知ってるやろ…?」
そんな絶望的な答えが返ってきて…
これから言わなきゃいけない言葉に
ずっしりと押し潰されそうになった…(涙)