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短編集 ONE PIECE

第1章 2016.11月11日 【ゾロ】






ーグランドライン 秋島ー


久しぶりの陸。
なのにアイツは何処かに消えた。

「ナミ!アイツは?」

「えっ?知らないわよ」

金勘定に忙しいナミは、視線をこちらに向ける事なくお札を数えていた。

「これ、ルフィの分ね。
無駄遣いしないように!」

「わかった!あっ!ゾロも一緒に飯どうだ?」

「・・・パス」

「わかった!と待ち合わせしてたんだけどいいか」

おいおい!待て!
んなぁ話聞いてねぇぞ!!

止める暇も無く走り出るルフィ。
追いかけようとした俺にナミが叫んだ。

「あーぁ、そうだったわ!
夕食は久しぶりに島で食べる事にしたからまた1番の大きな店で待ち合わせになったの」

「・・聞いてねぇぞ」

「・・今、言ったわ」

笑って誤魔化すナミには構ってられず、いなくなったルフィを追いかけて街へ向かう。

だが、港から一直線に向かったのに街には着かず、何故か山の中にいた。

「・・・やべぇ」

明らかにこれは、アレだ。
最近は、と一緒に行動していたために油断した。

見渡す限りの森を突き進む。
やっと、開けた場所へ出たと思ったらそこは崖の上。

何処だよここは・・

「ーーーーサンジ君ーー」

空耳か?
こんな辺鄙な場所から馴染み深い声が聞こえた。
空耳だろう、何せ他の男の名を呼んでいたんだからな。

「ーーーーさん、良かったなーーー」

あの野郎の名前まで聞こえてきた。

空耳だと誤魔化してぇ。
だが、崖の下に白馬に乗ったサンジがの手を掴み引き上げている姿が見えた。

・・・はぁ?

しまいには、前に乗せたの腰に腕を回している。

「あの野郎ッッ!!」

少し目を離した隙に何をやってんだ!
あまりの苛立ちに崖を飛び降りようとした俺に気付かず、2人は颯爽と馬を走らせ去って行く。

このままじゃ、いられるか!
俺は、2人が走り去った後は追いかけた。















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