第2章 2016.12.24 ロー
この日のために俺はある島を訪れた。
白い大地、白い視界。
冷たい風が肌を刺激する。
「2日後に出航だ」
それまで勝手に過ごせと指示を出し、俺は、1人船から離れた。
背後にはそんな俺を気にする様な視線。
「キャプテンどこに行くんだろ?」
「さぁな・・・」
「女じゃねぇの?
あの船長がわざわざ進路を変えたんだしさ」
丁度、1週間前急にエターナルホースを持ち出したローは行き先を変更した。
まるでこの日のために目指した様な白一色に覆われた冬島。
見渡す限り、雪に覆われた島だった。
ザクザクと、深く雪に覆われた大地を進む。