第14章 Op.14 ペナルティ【R-18】
「ルイはどんな風に、愛した?」
「…や……ぁ…っ」
「俺と会うなと言ってきただろう」
「……んっ…ぅ……あぁっ…」
律動を緩めずにクロードは質問を浴びせかける。
応えることもかなわず
快楽だけがとめどなく高ぶっていく。
「やっ…ク、ロードぉ……っあ……!」
「…契約完了まで、お前は俺のものだ…それは変わらない」
細められたクロードの瞳は
切なげにゆれる。
快楽の波に押しつぶされそうになりながらも
その瞳の色だけは捉えられた。
(そっか……クロード…)
消えそうになる理性を何とかつなぎとめながら
レオナは一つの結論に触れる。
(…怖いんだね……)
契約云々の前に
好きだとか愛とか無くても
私が去ることが…怖いんだね。
途切れそうな意識の中で
レオナはクロードの首へ両腕を絡めた。
「っ…」
クロードが一瞬律動を止める。
腕に力を込めて
わずかにクロードを引き寄せる。
乱れた呼吸の中で、途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
「……大、丈夫…どこへも……行かない」
「……っ」
「私……歌うから……そこからは…逃げない」
しばし沈黙したのち
クロードは掠れた声で呟いた。
「………分かれば、いいんだ」
再び始まった律動は
絶頂へと急ぎ足で向かうように速度を増していった。
「あぁっ……ぁ……や……ク、ロード…ぉ…」
「……っ…ダメだ……イクぞ…」
「……あぁっ……あ……ああぁっっ!!」
レオナの身体が大きくしなるのと同時に
クロードの白濁がレオナの中へそそぎこまれていった。
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2週間後。
ルイは
扉をノックしてきた人物が意外な相手だったことに
一瞬眉根を寄せて応対した。
「……クロード、何の用?」
クロードは口角を僅かに上げ答えた。
「…レオナの部屋の契約をしに来たんだが?」
「……それは彼女本人が来ることになっていたはずだけど?」
ルイの瞳は牽制の色を宿している。
クロードはふっと笑いを落とす。
「あいつは今アルバムのリリースに向けて時間がない。代理で俺が来た」
「………」
「何を期待していたのか知らないが、あいつは当分ここには来れない」