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【100プリ】Wistarian Diva

第14章 Op.14 ペナルティ【R-18】



ルイのあからさまな嫌悪の眼差しを受け流しながら
クロードはソファに掛けて手続きの準備をし始めた。


ルイは執務机から書類を取ると
乱雑にテーブルへ落とした。


「ルイ」

クロードは笑みを絶やさない。

「……」

「お前があいつに惚れようが何しようが構わないが、足を引っ張るようなことはするな」

「……」

ルイは僅かに眉根を寄せた。

「……それはこっちの台詞だよ」



クロードは目を合わせず書類にサインをしていく。

「俺はあいつの足を引っ張るようなことはしていない」

ルイはしばし沈黙しながら
手続きを見つめていた。

そして
出来上がった書類を手に取り呟く。




「………惚れてるのは、アンタの方だよね?」



クロードの動きが僅かに揺らいだのを
ルイは見逃さなかった。


「彼女が決して手に入ることのない現実から逃げてるだけじゃないの?」



「勘違いするなよルイ」

クロードは冷やかな視線を向けた。



「契約が継続している限り、レオナは『俺のもの』だ」


クロードが淡々と言い放つ。



「……」



ルイは黙ったまま、手続きの書類を受け取り、物件の鍵を差し出した。



「……俺は俺のやり方でレオナを守るから」


「俺の契約に差し障らないことなら何やっても構わない。ただ…」


クロードは牽制の眼差しを向けた。




「契約遂行の邪魔になるようなことしたら、容赦しない」




二人の瞳は
静かに燃えるような色を宿していた。










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