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【100プリ】Wistarian Diva

第13章 Op.13 新居【R-18】




ベッドルームからは
バスルームへとつながっており、そのまま廊下にも出られるようになっている。


ウォークインクローゼットもあり
ベッドは大人二人が余裕で寝られる大きさだ。


「これ……ほんとに借りていいの?」


「うん…誰も使ってないから。もともと不動産として所有してただけなんだ」

「そうなんだ…」



「気に入った?」


ベッドに腰掛けるレオナに、ルイは尋ねる。


「うん……こんな素敵なところに住めるなんて夢みたい…なんてお礼を言ったらいいのか」


「お礼…したいの?」


「え?」



ルイは表情の読めない顔で、レオナの隣に腰掛けた。

この雰囲気とこの間合いには、覚えがある。



…あのスタジオでの出来事と同じだ。


騒がしくなる胸の鼓動を抑え込むようにレオナは視線を逸らす。

「そ、そうだよね…何かお返しした方がいいよね…」

「それって…俺が決めていいの?」

ルイの掠れた声が耳元で聞こえる。


「……あ、バスルームも見てこようかな」


目をそらしたまま立ち上ろうとするレオナの手首を
ルイがすっと捕まえた。

「え」

思わずルイを振り返る。


ルイは想像以上に熱っぽい視線を向けてくる。


(ル…ルイ……)


胸の高鳴りが止まらない。




しかしルイは一瞬眉根を寄せ苦しそうな顔をすると
手首をすっと離した。


(えっ…)


「…ごめん」

「え?…何が…」



俯くルイの顔が少し赤い。

「…君に恩を売って何かを強要するなんて、クロードと同じだね。俺は君を…クロードから引き離したかったのに」

「えっ……?」



ルイは切なげな顔でレオナを見上げる。


「このままじゃ…君はクロードに傷つけられる。俺は……」


躊躇いがちにルイの口から言葉が紡がれる。


「……俺は、君の自由を、守りたい」


「…ルイ……」


ルイの中にある切ない気持ちが
レオナの中へ流れ込んでくる。


ふと気付くと
レオナは座りこみうなだれるルイの髪をそっと撫でていた。

見上げてくるルイと視線が絡む。


するとルイは
レオナの腕を思い切りひっぱると

バランスを崩し倒れ込むレオナを
そのままベッドへ押し倒した。


「……ル、イ……?」


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