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【100プリ】Wistarian Diva

第24章 Op.24 Epilogue



ルイが大切そうに抱える白いレースの中には
小さな赤ちゃんがすやすや眠っていた。

うっすら生えた金髪はルイと同じプラチナブロンドだ。
肌も透き通るように白い。



「うわぁ……可愛い」

レオが覗き込んでため息をつく。


「やっと首が座ってきたから…連れてきた」

「レオナちゃんは?」

ルイの後ろ、車からレオナが姿を現した。


「レオ、久しぶり」
「レオナちゃん!」

レオはルイの手が塞がっているのをいいことにレオナにハグをする。


「元気にしてた?」
「うん。少し寝不足気味だけど…大丈夫」

「さ、ルイも中に入って?みんな待ってる」

レオが中へ促す。

「レオ?」

「ん?何?」

ルイは不敵な笑みを浮かべる。


「…俺のプリンセスに馴れ馴れしくしないでね?」


「……や、やだなぁ…」


「俺はプリンセスが2人に増えて守るのが大変なんだから」


そう言って赤ちゃんを覗きこむルイの顔は
この上ない幸せを噛みしめているようだった。












「よぉ…なんかすっかり父親の顔だな!」

久々の再会を果たしたカインは嬉しそうだ。


「…そっちの方が先輩でしょ」


「ルイ、調子に乗せないで?全然父親っぽくないから」

「あ?俺様のどこが父親っぽくねえんだ」

「そーゆーとこ!!」

カインとメイカの夫婦漫才はもうこの城の日常だ。


「あーあ、あー」

そこに仲裁役が入る。

「シオンか」

カインはシオンを抱きあげ高い高いをすると
声を上げて笑った。



「レオナさんのお子さんは女の子だよね?」

メイカがレオナに尋ねる。

「うん、女の子。ユマっていうの」

「へぇー!可愛い!!」


ルイが抱きかかえるユマをメイカが覗きこむ。

「…抱く?」

「え?いいの?」

「もちろん…先輩だしね」

ルイはメイカにそっと渡す。


「うわぁ…つい一年前くらいの話だけど懐かしいな」

すやすやと眠るユマを見つめてメイカはふっと笑った。



「皆さん、昼食の準備ができましたよ!」

ユーリが声を掛けに来てくれた。


「レオナさん、シオンが使ってたゆりかごを用意しておいたから使ってね?」

「ありがとう」


一同は談笑しながら
ユーリの案内する食堂へ向かった。


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