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【名探偵コナン】【まじっく快斗】本物の魔法使い。

第1章 はじめましての挨拶を。


「それじゃ。ゲーム、」
「スタート。」

どちらともなく塔の上から身を踊らせた。

目指すのは展示室。
二つの塔からは中間地点にあたる。
吹きぬけの部屋をワイヤーを使って横切る。
そのままシャンデリアの上を飛び越えて天窓を突き抜ける。
今夜はスピード勝負、悪いけど警官たちとは遊んでいられない。
遊び相手が別にいるんでね。

天井から足音が聞こえる。
スピードは自分とほぼ同じ。
展示室には警官隊は入れず、館内の警備だけになっているから
ここからは本当の遊び。
ただし、負けるつもりがない本気のゲームだけど。

展示ケースの目の前でやつが降ってきた。
上の階の床下を派手に壊して。
けれど・・小箱はすでに俺の手の中にあった。

「あーあ。ケースを開けるのにもうちょい時間がかかる計算だったのに。」
「最初から鍵は開いてましたよ。警官に変装してね。」
やはり、男は楽しそうに笑った。

「それじゃ、約束通り教えてあげようか。キミの願いの叶え方。」
俺の、願い。

「パンドラをやつらに譲ればいい。」
「・・・どういう意味だ。」
「そのままの意味だよ。パンドラを手にいれて、
そのまま不老不死になって・・まぁ100年くらいはハメをはずして喜ぶだろうけど
そのあとは、どうなると思う?
たとえ宇宙の真ん中で酸素がなくなっても生き続ける、不老不死ってそういうことだよ。
キミの願いが復讐なら。」
「・・・俺の願いね。・・ヴァーカ!」
バカといわれてさすがに一瞬キョトンとした。
「俺の願いが復讐だ?そんなちゃちな願いなんて持つわけないねーだろーが!
俺を誰だと思ってんだよ、月下の奇術師・怪盗キッド様だぜ?」
男はやっぱり楽しそうに笑った、その顔がやけに嬉しそうに見えるけれど腹を抱えて大爆笑している。
「あははははは!!ごめんごめん!見事な返事をどーも、あっははは!あー、お腹イタ〜。」
そこまで笑うな。大人げねーなこいつ。
「じゃ、やっぱキミの願いは別なことか。叶え方を教えるのが約束だからね、教えてアゲル。
うん、とりあえずキスでもしちゃえ!」
「なんの話してんだ!!!!!??」
「いや。だからね。幼なじみってよっぽどの勢いじゃないと告白って難しいでしょ?じゃあもう五段くらい飛ばしてツッコめ!!つーオトナの意見。」

「お前がオトナを語んじゃねぇー!!」
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