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【名探偵コナン】【まじっく快斗】本物の魔法使い。

第1章 はじめましての挨拶を。


怪盗ナイトと名乗った男はそのまま飛び上がり、
ステンドグラスの向こうに消えた。

俺の、願い。

次の日、ロゼは怪盗キッドが盗んだことになっていて、
珍しくいまだに返却されていないと報じられていた。

『怪盗キッド』は展示室のステンドグラスをくりぬき、犯行におよんだという。
誰だった んだ?
黒いコート・紫の瞳・軽い口調。
自分を怪盗と名乗って遊ぼう、だって?
クラスの中のざわめきがいつもより頭に響く。

ごん。

「いってぇぇぇー!!!」
「あ、ごめん。よけると思って、つい。」
幼なじみの手にはいつぞやのモップ。
「ついじゃねーよ!ついじゃ!」
「だぁってさ。快斗ったら全然返事してくれないんだもん。・・・なんか、あった?」
あったことはあった、でもこいつにこんな顔させたいワケじゃない。
弱いんだよなぁ、青子のこういうとこ。
「なんにもねーよ!バーロー!!」
おもいっきり頭をぐしゃぐしゃにしてやる。
しばらくの間、モップを持った青子に追いかけまわされた。

『今夜、青の小箱をいただきに参ります。
怪盗キッド』

あの夜から2日過ぎたころ、青の小箱が発見された。
昔のさる貴族が日本に訪れたさい、城の姫君に渡したらしいという。
それが城の跡地から発見され展示されることになった。
大きなサファイアのはめられたオルゴール。
江戸末期頃の品だとすると相当なお宝になる。

まぁ、サファイアは本物だと鑑定されたから予告状を出したのだけれど・・・。

『今夜、同じ場所、同じ時刻に
小箱をいただきに参上します。
怪盗ナイト』

そんな予告状が同時刻に全メディアにいっせいに届き、ちょっとしたパニックなった。
たちのわるいイタズラだ、と言いきれない。
なんせ各テレビ局、各新聞社、雑誌、すべてに同時に送られてきたのだから。
遊ぼう、というのはこのことか。
上等だ。
このキッドさまが遊んでやるよ!!

時刻はもうすぐジャスト7時。
塔が二つ並んでいるかのような美術館、すでに周りは警官隊とキッドコールで埋め尽くされている。
いつもより少しメディアが目立つか。
そんなことを考えながら片方の塔に降りたった。
同じ場所、同じ時刻。
ふわりと、音も気配もなくそいつはもう片方の塔の上にいた。
「ずいぶん、早くない?」
「遊ぶ時間にはちょうどいいでしょう?」




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