第6章 一発の銃弾と愛らしさ。
ブランチどころか普通のランチ。
ミシリと音がするお腹を押さえつつ美味しくいただく。
・・・味噌汁の塩分がお腹にしみる気がするけど、気のせい。
よくよく聞けば蘭ちゃんは昼から空手部に用事があって、
子供たちはみんな仲良く近所の広場へ。
その途中、哀ちゃんが可愛がっていたにゃんこが赤ちゃんを産んだから見にこないかと
飼い主さんに誘われていて博士の付き添いで会いにいく予定だった。
・・・博士が友人に頼まれごとをしているのを今朝方思いださなかったら。
たとえ少年探偵団でもよそのお宅に保護者なしはさすがにちょっと。
それに最近、近所で連続強盗とかもおきている。
心配なので保護者としてついていってほしい。
と、本人たちから聞かされた。
たしかに今日は撮影とかないですが。
オレは日曜日のどっかのパパか!
「・・・ずいぶんお寝坊さんなのね。」
事務所におりて開口一番。
おはようとか言ってくれてもいいんじゃないかな?
「おはよ。さすがにみんな早起きだね。」
「・・・当たり前でしょ、わざわざモーニングコールかけたんだから。」
早く行きましょ。
って。
なるほど。早くこにゃんこが見たいってことですか。
オレにもモーニングコール、かけてくれたらよかったのに。
あ。
オレの番号、聞かれてないや。
おかげでオレはきつい目覚ましで起きて、
はじめて少年探偵団たちとのお出かけってことになった。