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【名探偵コナン】【まじっく快斗】本物の魔法使い。

第2章 向日葵を愛した人へ。


ー橋の向こうとこっち、たまに繋がることがあるから。
行くなら黄昏時、夕陽が沈む瞬間に橋の真ん中で待ってごらん。
ひょっとしたら会えるかもしれないけど、絶対に渡っちゃいけないよ。
その言葉を教えてくれた人はとても優しい人に思えたの。
だから、信じることにしてしまった。
あのね、向日葵を見てる時の貴方に少しだけ似ていたの。

『地図の場所』とはずいぶん広い公園だった。
あちこちにモミの木が植えられているのが特徴でクリスマスが近づくと
片っ端からライトアップされる、観光スポット。
そこには『大切なもの』というタイトルのモニュメントがあった。
手を取り合っている家族の銅像。重さは軽く見積もって1トンを超えるくらい、か。
皆さまふるって、ご参加ください。となると
一箇所に集めた人たちの手荷物なんかから財布や金目の物をごっそり、とか。
ねーな。それだとご覧くださいの意味がなくなる。
それにしても。
「おめーら!あぶねーからくんなっつたろ!?」
少年探偵団のいつものメンバー、博士までついてきてる。
せめてこいつらから目を離すな、と言いたいところだがこの人数じゃなぁ。
たった数日。
白いシルクハットやマントを着たファンではなく
黒い衣装に身を包んだファンたちでごったがえしている。
怪盗キッドvs怪盗ナイトはあまりに世間の的になりすぎた。
結果はこれ。キッドコールのかわりのナイトコール。
「ねー、こんな大きいのどうやって盗むのかな!」
「やっぱ気球じゃねーのか。デッカいやつでよ!!」
「違います!一箇所に集めた人たちの荷物から、大切なものを盗むんです!テレビでそう言ってましたから!」
いや。その予想は全部違うと思うぜ?
「じゃあ、この群衆の中から好みの子でも見つけて連れていくんじゃない?」
『えー!!?』
灰原、お前実はちょっと楽しんでるだろ。
モニュメントの周りはたしかにカップルが多い。
モミの木がだいぶ飾り付けられていてそれなりに豪華にみえる、そのせいでもあるか。
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