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【名探偵コナン】【まじっく快斗】本物の魔法使い。

第2章 向日葵を愛した人へ。


入り口のベルを鳴らすことなく『客』が入ってきた。
当たり前だが入り口にはclosedの看板がかかっている。
「こんにちは。
ブルーパレットって、ここ?」
人懐っこい顔をして。
しらじらしいな、今ちょーどお前の話をしてたんだよ!
けれど。
ポーカーフェイスを、忘れるな。
「このお店はまだ開店前ですよ。」
「知ってるよ。だからベルを鳴らさないように入ってきたじゃない。
全力で不法侵入だから。サービスとかはしなくていいよ、もちろん。
用がすんだらすぐに帰るから。」
じいちゃんてば律儀なのも困りモノ。
お飲み物はいかがですか?なんて、聞かなくていいのに。

「俺が調べたのは寺井黄之助って人が
ブルーパレットにいるって情報。
驚いたのはむしろこっちだよ、
いいの?真っ昼間から高校生がお酒出すお店にいて。」
「用があるのはじいちゃんのほうって言いたいわけだ。」
「そ。」
カランと氷が鳴る。
そういう自分だって真っ昼間にここにいるだろうに・・飲んでるのはジュースだけど!
「それで・・私にご用とはどういったものでしょうか。
あいにく、思い当たる節がございませんで。」
「・・『来たる今週の土曜日、』
来てほしい場所があるんだよ。一人でも、複数でも構わない。」
つまり快斗がついてきてもかまわない、と言いたいらしい。
「十字路の手前の小さな橋、駄菓子屋さんの近くだから知ってると思うけど
そこに来てほしいんだ。・・・それで、もしもの場合は止めてほしい。」
カチャと小さく音がする、じいちゃんが磨いているグラスの音。
「・・・止めてほしいとは・・どういった意味かお教え願えますか?」
グラスを置いたじいちゃんはいつか見た、
向日葵の前で見た顔になっていた。
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