第6章 5歳の年の差は大きいか?小さいか?
グラス同士がぶつかる音が響く。
今、各校の先生方が集まっての飲み会(?)が開催されている。
留守番していようと思ったのに、冴子に引っ張られて、私も参加することになった。
お酒の強い冴子は、音駒高校の先生に気に入られたご様子で、すっかり場に馴染んでいる。
私は乾杯の一杯だけを頂いて、あとは端っこでソフトドリンクを口にしていた。
「飲まないのかよ」
どかっと隣に腰を降ろした烏養さんが訪ねる。
「あまり強くないんです。それに、両方潰れたりしたらご迷惑でしょ?」
そう言いながら、冴子を見た。
「あぁ。まぁ、田中の姉さんが相手してくれるから、俺らは助かるけどな」
「ははっ」と互いに苦笑いを浮かべた。