第7章 江戸川 乱歩 「両片想い」
『はぁ…頭重たい。』
「んぅ…」
『何でそんなにも夢中にさせちゃうかな。』
無意識に私は乱歩さんの頭を撫でてた
「何?寝れないんだけど。」
『…御免。もう少しでこの本読み終わるんですけど。』
「終わったら起こして。駄菓子買いに行く。」
『はいはい。』
なんて云いながらも私の心の中は終始ドキドキしていた
ま、乱歩さんには絶対に云わないけどね
でも…ドキドキするのも乱歩さんだけ……
『乱歩さん…?読み終わったよ。』
「ん…」
『自分で起こしてとか云いながら起きないんですか?』
「解ってるって…けど、膝の上は居心地がいい…」
そんな事云う乱歩さんを少し験したくなった
『そうですか。じゃ、折角…私が乱歩さんの為に駄菓子いっぱい…』
「ほら、早く行くよ。」
『そう云うと思ってました。』
矢っ張りだ…
いくら頭が良くとも駄菓子の事となると行動が疾い