第4章 旧双黒 「三角」

唯side

『ちょっと､遅くなったなあ。』

もう少し早く終わるはずだったのに……

『扨、中也に電話しなきゃね〜』

ﾌﾟﾙﾙﾙ

『あ、もしもし？中也〜』

「嗚呼､唯か。」

『うん！今ね終わったの。でね、中也今何処にいる？』

「家だ。」

『ん、判った。じゃあ、今から……きゃ！』

誰！？

「如何した！？」

「もしもし〜中也〜」

「手前、太宰！」

「この子は勝手にしていいんでしょ？」

「それは！」

「中也が勝手にしろって云ったんだよ。」

「太宰……そいつは……」

「じゃあ、中也そういう事で……この子は私が貰うから。」

ﾌﾟﾁ



『ん……ぐぅ。』

「嗚呼、口塞ぎっぱなしだったね。」

『ぷはぁ。ちょっと、太宰何してるの？』

「何って云われてもねぇ。」

『私今から中也に逢わなきゃいけないから、太宰の御遊びに付き合ってられないの。』

「御遊び？嗚呼、まだ云ってないか……」

『はぁ？もういいからさ又今度ね。』

もう……中也にもう一回電話しなきゃ

「報告書に不備があった。」

『報告書に？』

「そう。だから、訂正をして欲しい。」

『今日じゃないと駄目？』

「幹部命令。」