第23章 優艶の夢を見た日
「んっ……!」
「充分楽しませてこいよ!!」
「きゃっ!!」
背中を叩かれただけで電流が流れたように痙攣する。
「おお、なかなか可愛いね…。」
「今日入った新米っす。好きに使ってやってください。」
恐怖と嫌悪感で震えるが、芯からじわじわと拡がる熱が頭をぼんやりさせる。
「こちらにおいで。」
「早く行け!!」
「ひ、ひゃいっ!」
「怖がって可哀想じゃな……幻覚剤はなかったか?」
「はっ、毎度ありがとうございます。」
首もとに冷たい物が当たると、ちくっとする。
「いっ…!」
それすらもぞわぞわとした快感に繋がっていく。
「ああっ、なにこれ……。」
目の前がぐらぐらと揺れて波紋をうつ。
よく見えない。
目の前にさっきの男性がいるはずなのに見えない。
聞こえてくる物音は同じなのに、そこは見覚えのある一室になっていた。
「こちらに来なさい。」
「……?ジェイドさん…?」
膝から落ちそうになる。
嬉しい。また会えるなんて。
手足の拘束具が邪魔で走れない。
ゆっくり近づいて確かめると向こうから抱き締めてきた。
「自分から来るなんて、よっぽどいいんじゃないのかい?
何かあれば呼ぶ。下がれ。」
「どうぞお楽しみください…」