第13章 7日目の嗜虐
「ジェイド様、お待たせしました。」
ノックもされず、戸が開くと、メイド服姿のルルさんが顔を赤らめて立っていた。
スカートの裾も程よく、脚のラインがはっきりわかる履き物は今までなかった趣向をそそられる。
「とてもお似合いですよ。」
「あ、ありがとうございます…。」
もじもじしながらルルさんはそう言った。
「早速ですが、私の部屋のお掃除をお願いしてもよろしいですか?」
「え?明日からじゃ…。」
顔を上げて不安そうにメイド長を見るルルさん。
「ジェイド様が仰るのであれば、どうぞ本日からお使いください。」
私の意図が読めたのか、彼女は笑う。
「あ、はい。それでは、早速…。」
ワゴン車に乗っている掃除用具を取ると、ルルさんは部屋に入り、メイド長は、
「制服は染みになりやすくございますので、くれぐれもご注意をお願いします。」
と頭を下げて持ち場へ戻った。
「そう言われますと、余計にやりたくなりますね。」
誰も聞いていない言葉が、廊下に少しこだました。
小さな身体があちこちに移動して掃除をしていく姿を眺め、少しだけ片付けた事務仕事にまた戻る。
いい眺めだ。
もし本当に妻としてめとるのなら、こういう姿を毎日見られるのだろうか。
野暮なことを考え、手を止める。
「ルルさん、お手伝いをしていただいてもいいですか?」
「…!はい、喜んで…!」
とろけそうな笑顔にこちらも釣られる。
ソファに座り、ルルさんを抱き上げ膝の上に乗せる。
「ジェイドさん…?あの、お手伝いは?」
首筋に顔を埋め、香水とはまた違う花のような香りを楽しむ。
それだけで、下腹部に熱が集まっていくのがわかった。
「ルルさん…。」
「…はい?」
「お手伝い、お願いします。」
「ん…はい」
ちゅっと音を立ててキスし、ギラギラと流れる感情を隠した。