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互換性パラノイア【TOA】【裏】

第58章 【番外編】その距離は


貴族の方は結婚もおうちごとなのかと今更ながら思って、少し同情した。
「貴族の方は……好きな人と簡単に結婚も出来ないのですね…?」
ジェイドさんはどうなのだろうか。
お見合いの話は前はあったけれど。
ピオニー様には、仕事人間だから興味ないと思う、なんて言っていたことを思い出す。
もし家柄を引き継ぐというのなら、本当に私で良いのだろうか?
「まさかルルさんはまた私と釣り合わない、なんて思っていらっしゃいませんよね?」
「ジェイドさん…!」
「大佐…!」
「終わりましたよ、やっと二人で楽しめそうですね。」
「いろいろとお話だけでも出来てよかったです。
ありがとうございました。」
私はそう言いながら、おじぎをした。
「大佐殿のお連れ様でしたか、失礼しました。
妹様…?お嬢様…ですか?」
おじょうさま……。
「私の可愛い妻です。他の狼が群がっては困りますので、私達はお先に失礼致します。」
また子供だと思われた…。
なんとも言えないショック。
私はそんなに幼いのだろうか…。
いつか遠い記憶、研究所から出たときもジェイドさんの隠し子だと大騒ぎされたことをふと思い出した。
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