第57章 【番外編】好敵手

耐えられなくて、私は背中に走る電流を逃すかのように爪先を天に向けてきゅっと力を入れた。
「んひゃあっ…！」
ひくひくと震えると、身体の真ん中からじゅわっと熱いものが溢れた。
「気持ちよかったですか？」
とくすくすと足元で笑われているけれど、全身の力が抜けて何も抵抗出来ない。
相変わらずやわやわとした触り方で決定的な刺激がないことに、私はもどかしくなってくる。
「ジェイドさん……もっと……ぁっ……」
言いかけてまたはしたなくて言えなくなる。
「もっと？言わないとわかりませんよ？」
「さ、さわってぇ……」
振り絞ってこれが限界のアピールだった。
割れ目を上下に指で弄られて、
「ひやあぁぁぁぁっ！！」
と悲鳴を上げて、私は呆気なく軽く達した。
どうにも出来ない身体の震えがまた巡る。
血液が沸騰したように熱い。
「はぁっ、ぁ、あああっ！…あっ……ん、や、やぁっ…！！」
きゅっと敏感な芽を刺激されると、ぴゅっと透明な飛沫が勝手に流れ落ちた。
「相変わらず敏感ですね。」
熱い吐息が耳にかかる。ぞくぞくする。
中はひくひくと蠢いていて、ジェイドさんの形を欲しがっている。
「どうして欲しいか、言葉ではなくて態度で示してください？」
「え…？」
はあはあと息をしながらあまりの命令に顔を見上げる。
どうしたらいいかわからないので、また少しだけ、恥ずかしいのを我慢して足を開いた。
「わかりませんねぇ。」
くすくすと笑われて、恥ずかしくて欲しくて、泣きそうになる。
「指で、広げて下さい？」
「やっ！恥ずかしい……！」
意地悪な声で、
「では、ここまでですね。」
と言われて、立ち去ろうとするジェイドさんの裾を引っ張る。
「ま、待って…ください…！」
ゆっくりと私はそこに指を添えて、ひくひくと揺れている中が見えるように広げる。
恥ずかしくていよいよ涙が溢れてくる。