第57章 【番外編】好敵手
紅茶を入れながら一通りの流れをお話して、心臓が破裂しそうに痛い。
ジェイドさんは、ふう、と一息つくと、
「やはりそう来ましたか…」
と落ち着いて言った。
「わかってはいたんですよねぇ。
いつもルルさんに熱視線を向けていましたから。」
「…そ、そうなんですか?」
そんなことを言われるとなんとなく恥ずかしくて俯く。
「ルルさんも満更じゃない、ということはありませんよね?」
「ち、違います…!
ちょっと、恥ずかしいだけです…。」
「まあ、ルルさんがあまりにも可愛らしいので一緒にデートしたいという気持ちもわかります。
今回で最後というのに免じて、許して差し上げましょう。」
意外な答えに目を見開いて驚く。