第7章 4日目の嫉心
陛下が色々話しているのを、様々な表情で楽しそうに聞いている彼女を見ていると、底知れぬ黒い感情がもやもやと視界を暗くしていく。
そんな笑顔、そういう驚いた顔、私の前でしていただろうか。
すぐに閉じ込めて、誰にも会わせないようにすべきであろうか。
会話にある程度入りながらも、私らしからぬ考えに、少し自分で呆れた。
今でさえ、一人での外出の許可を禁じ、最低限のメイドの出入りだけをさせているのに、これ以上どういう風にしたいのか。
自問自答を繰り返すばかりだ。
来客で急遽抜けたが、私がいない間に変な言葉を吹き込まれないかと考えてしまい、苛々と来客対応を済ませ、駆け足で部屋へと戻った。
嫌がる彼女に口付けようとする幼馴染みに、全身から刺が生えそうな程に私の感情は奮い立った。
勿論、彼が私の反応を見て楽しんでいるのは理解できていた。
それより上を行くこの憤りはなんなのだろうか。
まだ理解をするのは先にする。
まずは触れられたところを自ら触れたいという衝動に駈られ、無理矢理彼女を寝室に連れた。