第43章 ジェイドさんと旅行2日目
広場はとても可愛らしい遊具に溢れていて、なおかつふわふわの雪が一面に広がっており、私はわくわくしながらその場に足を踏み入れた。
ジェイドさんは、嬉しそうに鞄から撮影器具を取り出して準備している。
「まず二人で撮りましょう。」
2回ほどカシャッという乾いた音が聞こえた。
「さあ、ルルさん、好きに遊んで跳ね回って下さい。
ああ、雪が降っていたらもっと可愛いらしいでしょうに……残念ながら快晴ですね……。
そこらへんはタイミングを見計らいましょう…。」
「……そ、そうですか…。」
たまにジェイドさんにぞわっとする感覚を感じる。
ひとまず、近くにいた小さな子に、雪だるまの作り方を教わり、見よう見まねで作る。
夢中だったのであまり撮影器具に気を付けられなかったのだが、ジェイドさんが楽しそうにいいですねと言っていた。
顔を石や木の実で飾り付けて完成すると、恐らく人生初の雪だるまを作ることが出来た。
昼過ぎになり、ジェイドさんのフィルムのストックが終わったところで、一度予約していたホテルに向かった。
(わぁ…10本分も撮っていらしたんだ…。)
申し訳ないが、やはりぞわぞわした。