第41章 ジェイドさんと旅行1日目
あまりにも夕日が眩しく感じて、私は恥ずかしさで顔が赤かったけれど、きっと空が誤魔化してくれたと思う。
舌が差し込まれ、私はおずおずとそれに答える。
「んんっ…」
熱くなっていく身体は、さっきまで潮風が寒いと思っていたことすら忘れさせてしまう。
「…ふ…」
「毎日してても、息継ぎが苦手ですねぇ。」
きらっと光る糸がふつっと切れて、唇を舐めながらジェイドさんが言った。
「…はぁっ…ごめんなさいっ…。」
いつも応えるのに必死で、私は気まずくて顔を反らす。
「こ、これで、ずっと一緒にいられますよね?」
「さっきのは、都市伝説です。」
「…え!!?」
「そんな、科学的根拠なんてないじゃないですかぁ。」
私は、なんて恥ずかしいことをしてしまったのかととてもショックを受けた。
言われてみれば根拠なんて、ない!
「離れても、何度でも、迎えに行きますよ。」
きらきらと太陽で光る髪が、よりジェイドさんの綺麗な顔を綺麗にみせる。
「……っ、待ってます……。」
知らず知らず、惹かれたように私からキスをした。
観覧車から降りると、出入口の大きな電光掲示板に、私とジェイドさんのキスしている所が大きく映し出されていた。
「写真2枚お願いします。」
「お熱いねー!ありがとう!他のところも楽しんでって!」
「……ええ!?こ、これ、なんですか??」
「頂上で記念撮影してくれるんです。
いい思い出になりましたね。」
「さ、さささ、先に言って下さい!!!」
「言ったらしてくれなかったでしょう?」
首を傾げながら困ったような笑顔で言う。
しなかった……だから先に言って欲しかった……。
掲示板には、家族写真とかお友だち同士の写真などが続々と流れてくる中、私達の写真はとても目立っていた。