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互換性パラノイア【TOA】【裏】

第35章 60日目の危機


「だ、だめです…っ!」
一番見つかりたくない人に見つかってしまい、私は眉間を抑える。
「ジェイドさん……お見合い、してください…。」
ルルさんは頭を勢いよく下げてお願いする。
「どんなお写真で脅されてらっしゃるかはわかりませんが…その、私は、ジェイドさんと離れることより、ジェイドさんが他人に酷い目で見られるほうが嫌です。」
「ルルさん、これは私の問題ですから。
結婚まで決まっているのです。私はそれを望んでいません。」
感情的に、彼女を突き放すように思わず言ってしまう。
いつもより強く言われ、ルルさんは一瞬怯んだ。
「で、でも、立場が悪くなられるような脅しを…」
立場が悪くなるとかは関係がない。
大切な物に気付けたからこそ、今の生活をきちんと護りたいと私は思う。
「愛する『女性』もそう言っているんだ。覚悟して来てくれたまえよ。」
男はそう言って出ていく。
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