第19章 俺が守ると誓うから
「え…」
好きって言った?
え、いま好きだって…
望「あ、いや、家族…として」
「あ、ああ…そうだよね!」
望「あたり、まえやろ…」
はよ寝ろや、
と自分の布団に戻ってく望。
静かな廊下に響いたドアの閉まる音。
私の心臓はドクドクと
激しく鼓動を打ち続けていた。
─────望side
「……っ、」
何やっとんねん俺は。
言うつもりやなかったのに、
好きやなんて俺は…!
あいつから家族を奪ったらあかんのに
なのに俺が好きだと、
異性として好きだとバレたら
あいつは俺から離れてくに決まっとるのに
「やってもうた…」
お願い、お願いやからって
必死に願った
やっては、
どこか遠くに行ってまいそうな
そんな寂しそうな顔をしとったから…
「俺が、俺が守ったるねん
の居場所、ここやから────」