第16章 好きだと気づいて。
望「俺、間違えとった。
自分の気持ちを優先して、考えて、
突然避けられるの気持ち
考えてへんかった、ごめんなさい…」
細かい理由は教えてもらえなかったけど、
本人はすごく反省してるし、
何より後悔してるみたいだから。
「ううん、大丈夫。
でもこういうのはやめてね?」
望「おんっ。もうせえへん!」
約束や!と
いつもの満面の笑み。
「望、あんまり考え込まないで」
望「そんなこと…」
「照史くん達が言ってたよ?
変な方向に勘違いする傾向にあるって
だから1人で抱え込まない方がいいよ」
ね、と微笑むと
望は嬉しそうに頷いた。
先寝るわぁ、と2階に上がった望。
私も早く寝なきゃっ…!
ーーー望side
「……っ」
気づかなきゃ良かったと思った。
この苦しい気持ちも、
モヤモヤしてイライラする気持ちも。
その理由や原因なんてもの全てに。
ああ、なんで逃げたりしたんやろ。
こんなことしたから気づくはめになったのに
「好きやって気づいてや……」
苦しい。苦しいねん。
俺がお前が好きだと気づく前に、
みんな、のこと
ずっとずっと前から好きなんやってことに