第15章 独占欲と喧嘩
智「もうすぐ帰るって言うてるやん!」
大「おーなーかーすーいーたーーっ」
家に帰るとやっぱり大毅が騒いでた。
淳「お待ちかね。帰ったで」
大「待ってたでー!ご飯を!!」
淳「鬱陶しい…」
智「うーわっ。流星もおるやん…」
なんでぇ…?と
流星くんに嫉妬してるみたいの智くん。
まあ確かになんで?って思うほど
偶然会ったりはするよね。
「ね、ねえ、望は?」
智「望?望なら自室やと思うで、なんで?」
「いや…」
淳「話しあんねんて、な?」
「うん…でもやめとこうかな」
智「ええんちゃう、話したら?」
淳「善は急げやで!」
善なのかな?
押し付けがましいお節介な気が…。
まあでもいいか。
淳太くんが言ってくれてるし、
智くんも大丈夫って言ってるんだから。
なんて言い聞かせながら2階に上がる。
望「…っと、」
「あ、望」
ちょうど降りてこようとしたのか、
急に目の前に現れる。
望「遅かったな」
「あ、お買い物行っててん」
望「1人?」
「ううん、淳太くん。途中から流星くんも
あ。でも章ちゃんにも会ったよ」
望「……」
「望?」
どうしたの?と顔を覗くと、
真顔からすぐ笑顔に戻る
望「そっか。腹減ったな〜」
ご飯ご飯〜と私の横を通り、
下へと降りてく望
「の、望!」
思わず腕を掴み引き止めると
びっくりして目をまん丸にして驚く望
望「いきなり…びっくりするやん」
どうしてん、と笑う望は
私の気まずそうな心配そうな顔を見て
すぐ笑顔が苦笑いに変わる。
おそらく私の聞きたいこと言いたいことは
大方分かってるんだと思う。
「どうして最近そっけないの?」
そのどストレートな質問に、
やっぱり苦笑いしながら
望「直球やなぁ…」
と目線をそらした。