第10章 監察中は【山崎退】
そうこうしている内に、監察が始まった。
熱心に獲物を捉え
見据えている姿が
男らしく見えた。
夏希「………カッコいいなぁ…。」
私は、山崎さんに聞かれないようにそっと呟いた。
すると、私の腹が
ぐぅ、と鳴った。
山崎「あれ?お腹すいたの?腹の虫がなってる。」
とニッコリ笑った山崎さんに私はまたドキッとしてしまった。
山崎さんが棚を開けて、
あんぱんと牛乳だけ渡された。
あぁ、これが噂になってたあんぱん牛乳のみ監察か。
でも私、
そこまで牛乳とあんぱんは嫌いじゃない。
そう思ってあんぱんを頬張った。
夏希「山崎さんは食べないんですか?」
そう言うと、
山崎さんは微笑んで
山崎「幸せそうに食べている君を見ているだけで今幸せだよ。」
夏希「そっそんな…」
と言いつつも照れてしまった。
山崎さんは優しいなぁ。
どっかのサド隊長とははるかに違う。
山崎「……動いた」