第9章 溜まった書類【伊東鴨太郎】
辺りはすっかり暗くなっていた。
私達はぐったりしてもたれ掛かっていた
夏希「やっと終わりましたね。伊東さん…。」
伊東「……やっぱりあんな連中とは関わりたくないな。」
と苦い顔をした。
夏希「お疲れ様でした!この書類提出してきます!」
と言って部屋を出ていった。
障子を閉める寸前で伊東さんが呟いた。 伊東「早めに戻ってきなさい…」
夏希「ハイッ!」
と笑顔で近藤さんの所へ向かった。
《近藤派の客間》
夏希「近藤さん…やっと終わりましたよ。」
近藤「おぉ!こいつはありがたい!」
と言って書類を受け取った。
夏希「お願いですから金輪際、ためないでください…。」
近藤「すまなかったな…。」
としょんぼり落ち込んだ近藤さんが
かわいくて笑った。
夏希「じゃ、このお代は甘味で!」
とだけ言って去ろうとした…。
すると、障子から
一番隊隊長の沖田さんが出てきた。
沖田「んぁ…?なんでぃ、伊東派の所の奴じゃねぇか。」
夏希「……どうも」
この人と関わっちゃいけないと本能が言っていた。
夏希「それじゃ!」
と急いで部屋を出た すると、首筋に何か柔らかいものが押し付けられ、
その後ピリッと痛みが走った。