第4章 ライブツアー【河上万斉】
キスをした後、
私は後悔した。
なぜなら、ライブが始まったらどうやって気をそらそうか悩んでいたからだ。
そうだ、下の階に降りよう。
そう思って、180度回転し、逃げようとした瞬間……
動けなくなった。
私は、万斉さんに後ろから抱き締められていた。
万斉「勝ち逃げでござるか…?」
いつもより艶っぽい声に私はフリーズした。
万斉「夏希殿……ずるいでござる…。」
いつもより万斉さんの声が震えていたため、
おそるおそる後ろを振り向くと、
ヘッドホンとサングラスを着けているが 私にはよく分かった。
万斉さんの頬が赤く染まっていたことに …。