第4章 ライブツアー【河上万斉】
夏希「万…斉さん」
私は、熱のこもった声で万斉さんの名前を呼ぶと、
ピクッと一瞬動いて、
私を正面に向かせた。
万斉「女にさせるとは恥でござる…。」
夏希「……へ?」
意味があんまりわからず、キョトンとしていると、
万斉さんの大きい手が私の腰を抱いて、もう片方の手が
私の顎を掴んだ。
サングラス越しに伝わる万斉の視線を受け取っていると、
『みんなぁー!今日も楽しんでいってネクロマンサー!』
とお通ちゃんの大きい声と共に
ライブが始まった。
夏希「あっ…は、始まりましたよ…?」
万斉「気にしないで続けようでござらんか?」
と言って、
再び私の顎を万斉さんの方に向かせた。