第3章 遊園地【志村新八】
カップル専用の列に並ぶと、すぐに乗れた。
スタッフさんによると、この観覧車は大きいから、一回乗ると最低で20分は乗ったままらしい。
乗った瞬間、
空間が変わった。
対面で座っているから、
私は新八くんを、
新八くんは私を
見つめ合う形になっている。
夏希「え…っと…」
と私が言いかける前に、
新八くんに抱き締められた。
ふわっと新八くんの香りがした。
夏希「しっ…新八くん!?」
新八「夏希さん、好きです。」
夏希「ーーっ!?」
いきなり言われて、心臓の鼓動が速く鳴った。
新八「夏希さんは?」
夏希「……えっ?」
新八「夏希さんは、僕の事好きですか?」