第22章 幼なじみから……【高杉晋助】
船の中にある稽古場に来た私は、
竹刀を握って素振りをする。
心を無にしていたので、
背後にいた万斉さんに気が付かなかった。
万斉「夏希殿、拙者と一つ頼む。」
と言って竹刀を握った万斉さん。
久々の対戦に気分上昇した私は、
笑顔で竹刀をギュッと握った。
ーーーーーあれから何時間経ったんだろ…。
気が付けば、
私達は夕日が見える位まで対戦していたようだ。
私と万斉さんは相性が良いようで、
中々決着が着かなかったのだ。
夏希「それにしても疲れましたねー!」
万斉「そうでごさるな。む、そろそろ夕飯の時間でござる。行くぞ、夏希殿。」
万斉さんは私の手を握って歩き出した。 歩くスピードも私に合わせてくれていた。
夏希「えっ、ちょ、万斉さん…!て、手が…!!」
万斉「たまにはよいでござろう?」
と一刀両断され、
私は抵抗を止め、大人しく万斉さんの手を握りかえした。
やっぱり、おとこの人手って大きいんだなぁ…。
きっと、晋助も…。
って私、何考えてんの!?