第4章 「冬」~別れ~
太陽君はゆっくりと目を開けて、酸素マスクを外して話し始めた。
太陽「かあ…、さん。お前も、来て…た、のか…。」
ひま「うん…!」
太陽「な、んで…、お前が、泣くん…だよ。」
太陽君はそう言うと左手で、私の頬に流れた涙を拭いてくれた。
ひま「だっ、だって…。ひっく。」
太陽「ほんと、…泣き虫、だな…。」
太陽君は微笑みながら言った。
ひま「太陽君…、わっ、私、太陽君のことが…」
私が言いかけたところで、太陽君が言った。
太陽「お前…、いや、ひま…、わり…。ただ、い、今は、傍に、いて…くれないか?」
私はコクリと頷いた。