第4章 「冬」~別れ~
11月下旬頃になると、太陽君は一日中ベッドで過ごすことが多くなった。
ギターを弾いたりはできるが、自力では歩けず移動するときは車椅子を使っていた。
それでも太陽君は生きることを諦めていなかった。
最近また太陽君は、新しい曲を作っているようだ。
ひま「ねぇ、次はどんな曲を作ってるの?」
私は太陽君に聞いた。
太陽「何だろうな?ま、できてからのお楽しみだ!」
ひま「えー、教えてくれたっていいじゃん!」
太陽「いいじゃんかたまには、できるまで内緒でも。」
太陽君はそう言ってばかりで、新しい曲については、一切教えてくれなかった。