第2章 「夏」~想い~
ひま「優しそうなお母さんだね。」
太陽「そうか?普通だと思うけど、でも母さん怒ると恐いんだぜ?」
ひま「え?そうなの!?」
さっき会った時はそんな風に見えなかったから、私はびっくりした。
太陽「小さい時、注射が嫌で嫌で、病院を抜け出したことがあったんだ。最初は怒られなかったけど、繰り返してたらかなり怒られた…。あの時はお化けよりも怖かったな…。」
ひま「太陽君って、注射嫌いだったんだ!まさか、今も嫌い?」
私はニヤニヤしながら言うと、
太陽「バーカ、そんなわけないだろ!もう子供じゃないんだから。」
ひま「まだ私たち子供だよ。」
私がつっこむと、太陽君は
太陽「いいんだよ!オレの中では大人だ!」
ひま「オレの中ではってww」
言い張ってる太陽君が可愛く見えて、私はにっこりした。
太陽「そーいえば、歌練習してきた?聴かせてくれないか?」
そう言うと、ギターを取り出してきた。
ひま「一応、練習はしてきたけど、下手くそだから笑わないでね?」
太陽「まぁ、お前の歌によるけどな!」
にっこり笑ってそう言った。
「うぅ、私の歌によるって…」
そう思っていると、太陽君は私に合図をおくった。
太陽「んじゃはじめから、1、2、3、4…」