第2章 「夏」~想い~
太陽「はい、これ。」
と言って、一枚のCDと四つ折りにされた紙を渡された。
紙には、詞が書いてあるようだ。
ひま「これは…?」
太陽「今まで練習してた曲が完成したから、お前に歌ってほしくて…。」
太陽君は照れくさそうに言った。
ひま「えっ、私に!?……音痴なのに?」
私は自信がなかった。
音楽は好きだけど、歌に自信がなかったから。
太陽「オレ…、お前の歌声が聴きたい。」
太陽君の目は真剣ながらも、輝いていた。
私が迷っていると太陽君は続けて、
太陽「CDに音程練習のトラック入れといたから、まずはやってみてくれないか?花火が終わった次の日に、オレに聴かせてくれ。」
私は少し考えてから、太陽君に伝えた。
ひま「わかった。音痴だからとかじゃなくて、まずはやってみなきゃね!私、頑張ってみるよ!」
私は、家に帰ってから太陽君からもらったCDをセットし、ヘッドホンをして聴き始めた。